IDT Wien 2022 参加報告

発表者
宮崎 裕子
日時:
2022年12月11日
場所:
オンライン

発表要旨:

本発表は、2022年8月15-20日にウィーン大学およびオンラインで開催された第17回国際ドイツ語教員会議(IDT)の参加報告である。本会議はパンデミックの影響で一年延期され、スイスのフライブルクで行われた前回会議以来、5年ぶりの開催となった。実行委員会の集計によると、今会議の参加総数は世界110の国と地域から2747名にも上ったそうだ。このように長い開催歴を持つ大規模な専門会議ではあるが、ドイツ語教育関係者に普く知れ渡っているとは言えないのが現状である。報告者は、今会議でIDTから奨学金を受けて研究発表を行った234名のうちの一人として開催内容の紹介および報告を行うことで、より多くのドイツ語教育関係者がIDTについて知り、各自の研究、発表、交流の場として今後の開催に興味関心を抱けるよう努める。まず、会議の多彩なプログラム構成を概観し、次に報告者が参加したドイツ語圏言語文化の教授法理論および授業実践に関する研究発表・講演・文化行事の具体的内容を報告する。その際、「多言語・複言語」に視点を据え、今会議を貫く標語(Motto)„mit.sprache.teil.haben"がどのように反映されていたかを振り返る。最後に、閉会式で採択された言語政策提言(sprachpolitische Thesen)の意義を確認し、2025年7月28日-8月1日にリューベック/キールで開催される第18回会議への引き継ぎについて報告する。