ドイツ語教育研究会:第87回~第128回の例会について

第128回例会
(ドイツ語教育部会2014年度第一回ワークショップとの合同開催でした)
1. 日時:2014年7月18日(金)18:30-20:30(18:15~受付開始)
2. 場所:東京ドイツ文化センター2階 207教室
3. テーマ:コーパス言語学入門(2)(講師:清野智昭部会長)

幸い好評を博した前回に引き続き,全くコーパスに触れたことのない方を対象にコーパス言語学の導入を行います。前回はコーパスの検索が中心でしたが,今回は得られたコーパスデータをどのように扱えばドイツ語の言語現象の特性が見えてくるかという処理方法に力点を置きます。無料のコンコーダンサーとEXCELを使えばかなりのことができるということを実際の作業をしながら体感していただこうと思います。今回は各自ノートパソコンを持参できることが参加の条件です。
前回のワークショップに参加していることが望ましいですが,初めて参加する方も歓迎します。

第127回例会
第4回関東支部研究科発表会と同時開催.

第126回例会
1. 日時:2013年1月25日(金)18:30~20:30
2. 場所:東京ゲーテ・インスティトゥート(207教室)
3. 内容
1) フリートーキング:今年度・来年度の授業について意見交換をしましょう!
2) 報告:日本人ドイツ語学習者によるドイツ語テクストの読み―重要度判定課題と要約課題から観察できるテクストへの積極的関与―
報告者:西出佳詩子(中央大学大学院文学研究科独文学専攻博士課程)
本発表では日本人ドイツ語学習者によるドイツ語テクストの読みに注目し,(1)テクスト内容を理解する上で重要な情報の判断,(2)受容したテクスト内容の 産出、すなわち情報の再構築の仕方について,重要度判定課題と要約課題を用いて行ったパイロット調査をとりあげる。調査には,ドイツ語の読む力に関して ヨーロッパ言語共通参照枠のB1レベル以上の日本人大学生・大学院生とドイツ語母語話者の協力を得た。400語程度のドイツ語テクストを読んだ後,テクストの各センテンスの重要度を判定し,理解した内容を要約文の形で産出してもらった。その結果,文章理解の上ではとりわけテクストの階層性を示す言語標識や 論理展開に注目していることがわかった。要約課題からは文字数の制約上、情報の取捨選択が多様に行われていた。また,要約文を部分ごとに区切ってみていくと,場所ごとに情報の再構成の仕方に特徴がみられた。読み手がどのようにテクストのミクロ構造だけでなくマクロ構造も構築しようとしたのか,2つの課題の 結果を総合的に考察してみたい。
テクストの読解については,とりわけ英語の読解指導や日本語教育の分野ではこれまで多くなされてきたが,ドイツ語の場合はまだ決して多いとはいえないのではないだろうか。読解手法の研究、指導方法についても参加者とともに意見交換する場としたい。

第125回例会
第3回 関東支部研究発表会と同時開催

第124回例会
日時:2012年6月2日(土) 16:30~18:00
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(301教室)
内容:
1. ドイツ高校交換留学プログラム参加者に関する追跡調査
岩本 綾(慶応大学)・牛山さおり(学習院大学)
本発表は2012年5月に、社団法人EIL-PIEEの協力のもと、1993-2010年までに交換留学生としてドイツの高校に留学した参加者を対象として、留学前後のドイツ語・ドイツとの関わりや、異文化接触について行われた予備調査を報告するものである。
高校交換留学は、16~18歳という感受性が豊かで柔軟な時期に海外の高校に1年通い、現地の生活を通して多様な文化や価値観に気づく異文化体験であり、大学生や社会人になってからの留学や海外生活とは特徴を異とする。
若い時期に様々な言語や文化に触れて得られる異文化コミュニケーション能力、自らの信念を貫いて留学した強い意志、そして環境に適応するにあたって努力した経験が、大学受験やその後の進路選択、今の生活にどのように影響しているのか。今回はこのような観点からの分析を報告した後、ドイツへの高校留学に関して、高校・大学におけるドイツ語教育現場でのさらなる理解と改良に向けた意見交換を行いたい。

第123回例会
第2回関東支部研究発表会と同時開催

第122回例会
日時:2011年7月11日(金) 18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(207教室)
内容:
1. 情報交換(19:00頃まで)
最近のドイツ語教育にまつわる話を,気楽にしましょう.
2. 言語音声を体感する - ATR CALL Deutschと身体を重視したドイツ語教授法の紹介
三ッ石 祐子(慶應義塾大学他非常勤)・林 良子(神戸大学 准教授)
全ての言語には、他の言語から区別できる特徴的な音声があり、言語学習において、その特徴的な音声を習得することは、文法の知識や語彙数を増やすのと同様 に重要とされている。またその学習言語に特徴的な音声は個々の母音や子音といった分節的要素によるだけではなく、リズムやイントネーションなどの超分節的 要素が担う部分も大きい。各言語に固有の言語音声の習得は、学習者の基本的な4技 能の上達を促進させ、学習言語の言語音声を実際に体感しながら習得することによって、コミュニケーションの媒体としてのことばの機能を充分に発揮できるよ うになると、これまでにも多数の報告がされている。本発表では、ドイツ語学習者にドイツ語特有の音声を体感して習得してもらう練習方法として、1)学習者 の音声を吹き込み、モデル音声と音響特徴の比較を視覚的に行なうことのできる発音練習ソフト、ATR CALL Deutsch*と2)リズムやアクセントなどを身体の動きを用いて練習する方法を『クリン・クラン‐初級ドイツ語文法と発音』(朝日出版、2011年)を例に紹介する。
*国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と神戸大学で共同開発

第121回例会
日時:2010年12月17日(金) 18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(207教室)
内容:
1. 情報交換(19:00頃まで)
最近の,語学教育関係の書籍について話しましょう.
よろしかったら,最近読まれた言語教育関係の本をお持ちください.
2. 報告:Was sind Adjektive und was sind Adverben unter didaktischen Gesichtspunkten?
林 エルケ(上智大学)
Gestützt auf Duden, Wahrig und andere einschlägige deutschsprachige Grammatiken werde ich zunächst deren Darstellung und Definition von Adjektiven und Adverben erläutern. Anschließend werde ich vor dem Hintergrund Deutsch als zweite Fremdsprache in Japan einen neuen didaktischen Weg zur Erläuterung von Adjektiven und Adverben vorschlagen. Hierbei werden sowohl die Vorkenntnisse der Lerner bezüglich der Erstsprache Englisch als auch der Muttersprache Japanisch zu berücksichtigen sein.

第120回例会
日時:2010年9月17日(金) 18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(301教室)
内容:
1. 新学期に向けての情報交換(19:00頃まで)
2. ラウンドテーブル「今,ドイツ語の教室では(2)」
1) 「学習目標および学習環境の設定:指導初期の教員の立場から」島﨑のぞみ(慶應義塾大学・国士舘大学)
2) 「遠隔授業による初級ドイツ語の授業について」松岡幸司(信州大学)
前回に引き続き今回の例会でも,「今,ドイツ語の教室では」というテーマで「ラウンドテーブル」を行ないます.まさに「今」ドイツ語の授業の場ではどのようなことが行われているのか?今回は,ドイツ語教員になってからの日が浅い若手教員の教室からの報告,そしてリアルタイムで双方向遠隔システムを使ったドイツ語の授業について,報告者による短めの話題提供の後,参加者間で自由に意見を出し合う情報交流の場=ラウンドテーブルを設定することによって,個々人が自分のスタンスで様々な視点からフリーディスカッションを行いたいと思います.

「ラウンドテーブルという形式」は,率直な情報交換の場として,今後の例会でも活用できれば,と思い試行します.

第119回例会
日時:2010年7月16日(金) 18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(207教室)
内容:
1. 学期末の情報交換(19:00頃まで)
2. ラウンドテーブル「今,ドイツ語の教室では(1)」
1) 「高校の教室から」伊藤直子,能登慶和(都立北園高校 非常勤講師)
2) 「ポートフォリオを使って」岩崎大輔(昭和音楽大学 非常勤講師)
今回と次回の例会では,「今,ドイツ語の教室では」というテーマで「ラウンドテーブル」を行ないます.まさに「今」ドイツ語の授業の場ではどのようなことが行われているのか?今回は,普段なかなか知ることのできない高校でのドイツ語授業について,そしてポートフォリオを活用した授業について,報告者による短めの話題提供の後,参加者間で自由に意見を出し合う情報交流の場=ラウンドテーブルを設定することによって,個々人が自分のスタンスで様々な視点からフリーディスカッションを行いたいと思います.

「ラウンドテーブルという形式」は,率直な情報交換の場として,今後の例会でも活用できれば,と思い試行します.

第118回例会
日時:2010年3月19日(金) 18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(301教室)
内容:
1. 新学期に向けての情報交換(19:00頃まで)
2. 「リズムと身体性を重視したドイツ語発音練習の実験授業:ドイツ語のリズムにのろう!(2)」
三ッ石祐子(慶應義塾大学文学部経済学部他非常勤講師)
林 良子 (神戸大学大学院国際文化学研究科准教授)
音声言語のリズムやイントネーションなどの超分節的要素は、個々の母音や子音の分節的要素と同様に重要であり、外国語としてドイツ語を学ぶ場合にも特に重要な要素である(Fischer 2007:9)。超分節的要素を効果的に学習する方法として、リズムやメロディー構造を明確にし、模倣能力を補助する音楽要素を取り入れることや、大げさな感情表現、身振りや動作など、身体全体を使うことが提案され、有効であるとされてきた(Hirschfeld/Reinke 1998:10)。言語の韻律的要素を身体のリズム運動と一致させることは、身体の多くの器官に同時に働きかけ、心理的な刺激と条件付けられることによって、その言語独特の音を体感しながら、体得することを促進すると考えられるためである。
このようなことを背景に、慶應義塾大学にて2回目の実験授業「ドイツ語のリズムにのろう!」を2009年12月5・12・19日に行なった。この実験授業では、ゲーテの詩「魔王」を用い、様々な身体の動きを用いた訓練方法を行なった。授業の目標は、ドイツ語らしく朗読できるようになること、ドイツ人が聞いて違和感のない発話ができるようになることであった。授業の効果を検証するために、授業参加者には実験授業開始前、および実験授業終了後に、それぞれ「魔王」と、もう一種類平易なドイツ語で書かれた文章を初見で、ヴィデオカメラの前で朗読してもらった。
本発表ではこの授業の様子を、ビデオ資料などを用いて紹介しつつ、その理論的背景、成果のまとめとして受講者によるアンケート結果について報告する。
引用文献:
Andreas, Fischer (2007): Deutsch lernen mit Rhythmus. Der Sprechrhythmus als Basis einer integrierten Phonetik im Unterricht Deutsch als Fremdsprache, Leipzig.
Hirschfeld, Ursula & Reinke, Kerstin (1998): Simsalabim. Ein Übungskurs für Deutschlernende, Berlin/München/Wien/Zürich/New York.

第117回例会
日時:2009年12月11日(金) 18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(304教室)
内容:
1. 後期試験に向けての情報交換(19:00頃まで)
2. 授業におけるドイツ語ポップス活用について
長谷川 悦朗(早稲田大学)
ドイツ語圏伝統の音楽ジャンであるクラシック音楽は学習者の履修動機となっている場合も多いものの、ドイツ語授業時間は歌曲やオペラ・アリアの高尚な世界観を紹介するには必ずしも好都合ではない。これに対してドイツ語ポップスは、一曲毎の短さ、歌詞内容の親しみやすさ、日常言語の多用、等の利点を具えている。肝心なのは、具体的に「誰の何をどのように」有効活用できるのかという選別と戦術の問題であろうが、発表者がこれまでに歌手やバンドを使用してきた経験を個別に紹介しながら、ドイツ語ポップス活用の可能性を考察してみたい。

第116回例会
日時:2009年 7月17日(金) 18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート(304教室)
内容:
1. 学期末にあたっての情報交換(19:00頃まで)
2. 事務局企画の座談会『日本のドイツ語教科書について』
今回は,事務局企画として「日本のドイツ語教科書について」の座談会を行い,ドイツ語教員ならば多くの方が使用しているドイツ語の教科書~特に,日本で作られたもの~についてじっくり話し合ってみたいと思います.
現在,多くの出版社から様々な教科書が出版されていますが,ドイツ語教員は,自分の開講授業の内容や授業スタイルその他の様々な要素を踏まえて教科書を選択しています.また,選択した教科書の使い方にも,多様なものがあるでしょう.
そこで今回は,研究会のような場で扱われることがあまりなかった「教科書」そのものについて,ざっくばらんに語り合ってみたいと思います.
【お願い】
参加される方は,以下の準備をお願いいたします.
1) 自分が使用している/していた教科書を1・2冊持参する
2) その教科書をどのように使っていたのか,簡単に説明する準備
3) その教科書の長所・短所を簡単にまとめてくる
4) まだ教壇に立っていない方は,自分が学んだ際に使った教科書を選び,上記2・3の項目について,自分の受けた授業について考える
【注意事項】
今回の座談会は,あくまで参加者の教育改善を目的とするものであり,教科書の執筆者や出版社に対する【苦言や非難をするためのものではありません】.その点をご了解の上,ご参加ください.
【座談会の形式】
出席者は,全員5~10分程度,持参した教科書について上記の内容を報告して頂きます.その報告を受けて,参加者一同でその教科書について意見を交わし合うことを通して,教科書選択の際の視点や教科書の使い方のヴァリエイションについて考える.

第115回例会
日時:2009年 5月22日(金)19:00~20:30 諸般の都合により,開催日と会場が通常と異なっています。
場所: 早稲田大学早稲田キャンパス10号館1階105教室
内容:
Was denken japanische Deutschlerner über Grammatik und Grammatiklernen?
Yusuke Takaoka, Izumi Ishitsuka, Sabine Kutka, Keita Hayashi, Dai Oizumi, Makiko Hoshii(Waseda Universität)
In diesem Beitrag sollen die Ergebnisse einer Umfrage über die Vorstellungen und Meinungen japanischer Deutschlerner zum Thema Grammatik sowie Grammatiklernen vorgestellt werden. Anhand von 37 Auswahlfragen und 2 frei zu beantwortenden Fragen haben wir im Dezember 2008 insgesamt 210 Deutschlerner im ersten und zweiten Studienjahr befragt, die in einem kommunikativ orientierten Deutschkurs an der juristischen Fakultät der Waseda Universität Deutsch als zweite Fremdsprache lernen. Wichtige Themenbereiche unserer Untersuchung sind u.a. die Bedeutung von Erklärungen, die Rolle von deklarativem Wissen, Bewusstheit beim Grammatiklernen, Korrektur grammatischer Fehler, die Rolle der Kommunikation beim Grammatiklernen und Grammatiklernen durch authentischen Input. Anhand von den Ergebnissen der Analyse soll aufgezeigt werden, welche Einstellungen und Bedürfnisse zur Grammatik und zum Grammatiklernen die Lerner in einem kommunikativ orientierten Kurs besitzen. Darüber hinaus soll zur Diskussion gestellt werden, was wir, die Lehrenden und die Forschenden, von den subjektiven Lernertheorien lernen können.

報告はドイツ語で行われますが,質疑応答はドイツ語と日本語の両方で行います.

第114回例会
日時:2009年 3月18日(水)15:30~17:30 春休みのため,変則的な開催日となっています。教授法ゼミナール開催前日です.
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (304教室)
内容:
アルファベットの正しい書き方とドイツ語学習
林 エルケ(上智大学)
文法と語彙は、ドイツ語学習に不可欠な知識として昔から言われています。最近は、コミュニケーション能力も必要だと一般的に認められています。しかし、よく考えてみると外国語学習においては、さらに必要な要素が存在するのではないかと思われます。それは文字の読み書きの学習です。すなわち、ドイツ語の場合、ローマ字のブロック体と筆記体の学習です。
文字を瞬時に判断し、正しく読む能力があれば、語彙や名詞の格変化など把握しやすく、覚えやすくなります。逆に言えば、文字を読む能力が不十分な外国語学習者は、読み間違いにより語彙や名詞の格変化を間違えて覚えてしまうおそれがあるということです。同じ単語を様々な発音で読んだり、男性3格と4格を頻繁に間違えたりすることともつながっています。
また、どの文字が書いてあるかを直ぐに判断できない場合、ある言葉を4・5回繰り返して読んだりすることがあります。それにより読むペースが遅くなるだけではなく、読んでいることの意味を理解するのに苦労する原因のひとつとなります。
この発表では、日本人学習者はドイツ語アルファベットのどの文字を読み間違えやすいか、また、その原因について考えてみたいと思います。

第113回例会
日時:2009年 1月23日(金)18:30~20:30 第3金曜日がセンター試験前日のため、第4金曜日の開催となっています。
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (207教室)
内容:
ドイツ語発音実験授業:ドイツ語のリズムにのろう!
三ッ石祐子(慶應義塾大学非常勤講師)
ドイツ語をドイツ語らしく話すには、細かな音を正確に発音することも大切だが、それと同様に、ことばのもつリズムをしっかりつかんでダイナミックに発音する練習も大切である。しかし、普段の授業や日常生活においては、ドイツ語を声に出す機会はほとんどなく、ましてや、ひとつの文章に時間をかけて、仲間とともに音読の練習をし、その文章の持つ「音楽性」を実感することなどは、無きに等しいと思われる。
本発表では、2007年8月6日から10日まで(毎日10:30~12:00)、全5回で慶應義塾大学日吉キャンパスにある来往舎・イベントテラスにて実施した実験授業の様子について報告を行う。この実験授業の目的は①場面や語る人物の感情、そして学習者の性格や解釈を絡めて、聞き手に伝わるようにテキストをドイツ語らしく朗読できるようになること②ネイティヴスピーカーが聞いて違和感のない発話を体得できる練習方法を検証することである。使用したテキストはゲーテの詩Erlkönig(邦訳:「魔王」)である。
この授業の参加者は19歳から60歳までという幅広い年齢層の参加者8名であった(男性5名、女性3名-ドイツ語歴は初心者からZMP取得者まで)。

第112回例会
日時:2008年 11月21日(金)18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (207教室)
内容:
ATR-CALL-DEUTSCH、MRI動画資料を用いたドイツ語音声の学習
林 良子・安田 麗 (神戸大学)
国際電気通信基礎技術研究所(ATR)と共同で開発した発音練習ソフト、ATR-CALL-Deutschにおいては、①学習者の母音発音の音響特性(第一・第二フォルマント)をその場で計測するできるリアルタイムフォルマント・トラッキング機能、②単語のスペクトログラムを母語話者と比較して観察することができるフォルマント表示機能、③発話のピッチ曲線を示すことのできるプロソディー練習機能の3つを備えている。このソフトを用いて学習者が自分の音声を録音し、母語話者の音響特性と比べながらフィードバック訓練を行なうことができる。本発表では、開発の背景となった、日本人ドイツ語学習者のドイツ語発音の特徴について述べ、訓練の効果についてのデータも示す。また、MRI(磁気共鳴画像)によって撮像した動画により、ドイツ語母音の調音を視覚的に表す手法、試みについても報告する。

第111回例会
日時:2008年 9月19日(金)18:30~20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (207教室)
内容:
ワークショップ:「スタディ・スキルをドイツ語の授業で扱う」
松岡 幸司 (信州大学)
今年度より学士課程教育におけるFDが義務化された。それに伴い、多くの大学でFDセミナーや講演会、ワークショップ、さらにはシンポジウムが数多く開催されている。
FD(教員の資質・能力開発、と訳されることが多い)活動を通して授業改善を進める際にしばしば話題にのぼるのが、「学生が学習方法を知らない」という点である。いわゆる「教え方のトレーニング」に関してはFD活動の活発化と共に進展が見られているが、学生の側に立った「学び方のトレーニング」についてはどうだろうか?
ノートのとり方や文章作成能力といった「スタディ・スキル」については、各大学において、確かに新入生ゼミナール他の特別枠の授業で扱われるようになってきてはいるが、果たしてそれが実際に、個々の授業での学習とうまく結びついているのか、という点に関しては疑問の余地がある。
そのような状況で、今回のワークショップでは、ドイツ語の授業の中で、授業内容と併行して「学び方のトレーニング」を行う方法について、参加者と共に考えてみたい。

第110回例会
日時:2008年 5月23日(金) 18:30 ~ 20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (207教室)
内容:
1.個別学習用発音教材と教室用ビデオ・DVD教材の紹介
新倉 真矢子・正木晶子(上智大学)
「発音」は、習得の速度と到達度に個人差があるため、各自の学習ペースに合わせて練習することが望ましい。前回の例会で報告した、音声学的裏付けに基づく発音指導を提案した理論編と、教室での学習者全員を相手に発音練習をすることを想定した実践編に引き続き、今回は学習者が個別に発音練習でき、またその評価が発音直後に可視化される発音ソフトTell me more(Auralog)を紹介する。上智大学と聖心女子大学ではTell me moreを授業で使用しており,授業において個別学習をどのように取り入れているかを報告する。また、Tell me moreと比較する形で発音ソフトPhonotek interaktiv(Langenscheidt)も扱い、研究会の受講者にも実際に体験してもらう予定でいる。さらに、「発音」と「聞き取り」能力は連動しているため、聞き取り練習の一例としてビデオ・DVD教材Treffpunkt BerlinとJung in Europaを使った授業を、実際の授業展開や具体的な練習問題を含めて紹介する。
2.座談会:発音指導について
前回と今回前半の報告内容を反映した座談会を予定しています。

第109回例会
日時:2008年 3月17日(月) 16:00 ~ 18:00
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート 304教室
内容:
1.座談会(テーマ未定)
2.ドイツ語の発音指導への提案(資料あり)
新倉 真矢子・正木晶子(上智大学)
ドイツ語の発音を教える場合、どこに注意しなければならないのか、どのような練習が効果的なのかを考えていきます。日本人学習者にとって発音しづらい音、アクセントなどについて説明し、さらにドイツ語「らしい」発音の習得に向けて「音脱落」や「同化」など、発音の際に音が変化した形を取り上げます。音変化は、発音のみならず聞き取りの上からも重要だと考えられています。また、発音教材ソフトTell me moreを使ってデモンストレーションを行い、参加者には学習者の立場に立って発音の練習を体験していただく予定です。

第108回例会
日時:2008年 1月 25日(金) 18:30 ~ 21:00 通常の第3金曜日は、大学入試センター試験前日のため、今月は第4金曜日の開催になります!
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (209教室)
内容:
1.座談会(テーマ未定)
2.慶應義塾における「ドイツ語多読授業」の試み
吉村 創 慶應義塾大学文学部非常勤講師
江面 快晴 慶應義塾大学大学院文学研究科独文学専攻後期博士課程
斎藤 太郎 慶應義塾大学文学部教授
慶應義塾において2007年10月30日から2008年1月8日までの毎週火曜日に実施した実験授業「ドイツ語で読書を楽しもう! ドイツ語多読授業」について報告する。参加者は塾内の有志の高校生・大学生・大学院生の合計19名である。授業風景の紹介とともに、学習者にとって読みやすい・読みにくい本にはどのような特徴が見られるか、また学習者はドイツ語の本をどのように読むのかについて行った調査や、多読授業における学習者間の協調学習の実現について、報告を行う。

第107回例会
日時:2007年 11月 16日(金) 18:30 ~ 21:00
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (207教室)
内容:
1.座談会(テーマ未定)
2.今年度のゲーテインスティテュート主催夏期ドイツ語教員ゼミナール参加報告
“Deutsch in der Internationalen Wirtschaftskommunikation”(Goethe-Institut Düsseldorf)
谷澤 優子(日本大学 非常勤講師)(要旨あり)
今年の夏に参加した、上記の教員ゼミナールの報告を行なう。
日本の大学における第二外国語としてのドイツ語の授業は、学部にかかわらず一般的にAllgemeinsprache DaFであるが、専攻の分野に関するドイツ語を教える、Fachsprache DaFの可能性を考える。具体例として、経済ドイツ語に関する教材について(参考文献やWebサイト、教材選択の基準を含む)、またコースデザインやシラバス、実際の授業例(Szenariotechnikの利用、Redemittel・Wortschatz等の選択など)を紹介したい。
3.Goethe-Institut Münchenにおける「ドイツ語教員養成者のためのゼミナール」参加報告
太田 達也(慶応義塾大学)
2007年8月にGoethe-Institut Münchenで開催された「ドイツ語教員養成者のためのゼミナール」(Fortbildung für Aus- und Fortbilder von Lehrkräften im Erwachsenenbereich)に参加しましたので、それについて報告するとともに、日本におけるドイツ語教員養成のあり方について問題提起をしたいと思います。

第106回例会
日時:2007年 9月 21日(金) 18:30 ~ 20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (302教室)
内容:
1.座談会:(テーマ未定:19時過ぎまで)
2.「外国語の学習、教授、評価のためのヨーロッパ共通参照枠」(CEF)を参考にした自律的学習の展開
磯崎 康太郎(明治学院大学)(要旨あり)
CEFではBレベル(中級)を「自立した言語使用者」の段階と位置づけている。このレベルで学習者に要求される能力を考慮すれば、ドイツ語圏で自立した生活を営み、最終的には母語話者に溶け込む学習者像が想定されていることが分かる。CEFの「自立した言語使用者」の段階を、自律的学習との関連において考察し、こうした学習方法を日本の大学の第二外国語教育がいかなる形で支援できるかを検討したい。

第105回例会
日時:2007年 7月 20日(金) 18:30 ~ 20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (207教室)
内容:
1.座談会:(テーマ未定:19時過ぎまで)
2.大学入試独文和訳の採点基準を作る
小原 力(湘南学園高校 非常勤講師)
大学入試は、大学での学習をするための力がついているかどうかを試すものである。また、それを客観的な基準によって評価できるものでなくてはならない。
これらのことを踏まえていえば、独文和訳で客観的に判定できるのは訳出を要求した部分の文の文法的構造とその場面での語彙の意味に対する理解の有無だけであって、その程度を超えた出題は、大学入試では本来するべきでない。その上で、日本語表現上の誤りをどのように評価するかは、難しい問題である。
こうしたことを、実際の入試問題と私が添削した受験生の答案例をたたき台にして主張していきたいと考えています。
(報告の後には、内容についてのディスカッションの時間をとる予定です。)

第104回例会
日時:2006年 11月 17日(金) 18:30 ~ 20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (207教室)
内容:
1.座談会:冬休みの活用法について(19時過ぎまで)
今回は、今2006年最後の例会になりますので、「冬休みの活用法」について気楽に話す時間をとりたいと思います。 冬休みが終わると、すぐに後期試験という大学が多いのではないかと思います。場合によっては、休み明けがすぐに期末試験というケースも多いのではないでしょうか?そこで今回は、 年末の最後の授業で冬休み中の学習についてどのような指示・課題を出すか、あるいは冬休みに向けて、授業内でどのような準備を行うか、といったことについて意見や情報を交換し合う時間にしたい、と思います。
2.「ドイツ語らしく話させる練習 ー 初級の授業における言語学的分析の応用について」
清野 智昭(千葉大学)
言語学的な分析を初級の授業にどう活かすかという枠組みで報告を行います。
まず参加者に、この題材を扱った実際の授業を生徒・学生として体験してもらい、その上で授業の意図について説明したいと思います。その際に、自分が授業をする際の基本的なスタンスや、その実践法についても触れる予定です。
(報告の後には、内容についてのディスカッションの時間をとる予定です。)

第103回例会
日時:2006年 9月 15日(金) 18:30 ~ 20:30
場所: 東京ゲーテ・インスティトゥート (教室は未定、当日掲示します)
内容:
1.座談会:独検3・4級の指導について(19時過ぎまで)
前回に引き続き、独検関係のテーマについて気楽に話す時間をとりたいと思います。夏休みが終わると、すぐに秋の独検申し込みしめきりとなります。そこで今回は特に、授業での扱い方(指導、受験の勧め方、成績評価の際の扱い方などなど)を中心に意見や情報を交換し合う時間にしたい、と思います。
2.夏期ドイツ語教育研修会参加報告
吉村 暁子(立教大学)(要旨あり)
Goethe Institutと日本独文学会の共催で行われる「夏期ドイツ語教育研修会」の参加報告を行う。今年は “Unterrichtsplanung. Unterrichtsbeobachtung. Evaluation” Wie kann man kommunikativen Deutschunterricht organisieren?というテーマで9月7日~11日に行われる。研修会の詳細は下記URL参照のこと。
http://www.goethe.de/ins/jp/tok/lhr/sem/ja1486318.htm

第102回例会
日時:2006年 7月 21日(金) 18:30 ~ 21:00
場所:早稲田大学西早稲田キャンパス8号館404教室
★ 今回の会場は、東京ゲーテ・インストゥティトゥートではありません ★
内容:
1.座談会:独検3・4級の指導について(19時頃まで)
夏休みが終わると、すぐに秋の独検申し込みしめきりとなります。そこで今回は、独検について、授業での扱い方(指導、受験の勧め方、成績評価の際の扱い方などなど)を中心に意見や情報を交換し合う時間にしたい、と思います。
2.少人数授業で学ぶ口頭コミュニケーション中心のドイツ語― 早稲田大学における「ドイツ語チュートリアル」の試み
星井牧子、生駒美喜、室井禎之(早稲田大学)
早稲田大学では、2004年度後期から、ドイツ語を最低1年程度勉強したことのある学生を対象にして、4-5人の少人数クラスで口頭コミュニケーション能力の習得を中心にした授業を運営している。本報告では、まず授業担当者から「ドイツ語チュートリアル」の授業コンセプト、運営方法、教材、授業内容を報告した上で、運営に携わっているTAやチューター、これまでこの授業に参加した学生に、彼らの視点からみた「ドイツ語チュートリアル」についても報告してもらう。

第101回例会
日時:2006年 5月 19日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:座談会形式(要旨あり)
テーマ 1.ドイツ語教育研究会の今後を考える-------------
昨年末に第100回記念シンポジウムを開催しました当研究会ですが、それを新しい節目として、今後の活動について考えていきたいと思います。参加者の皆様には、下記のようなことについてご意見頂き、今後の方向性についてブレインストーミングをする時間としたいと思います。
・今後の例会の形式(研究発表、授業報告、読書会、ワークショップ…)
・今後の例会で扱って欲しい内容(テーマ、分野…)
・研究会の運営方法(開催方法、事務局運営…)
・その他
テーマ 2.ドイツ語の授業とワールドカップ2006------------
ワールドカップ開催まであと1か月となりました。皆様も、日頃のドイツ語の授業において、様々な形でワールドカップの話題を取り上げていらっしゃるのではないでしょうか?
今回の座談会では、ワールドカップに関して、授業での扱い方、情報源など、様々な点につきまして、意見交換ができたら、と思います。書籍、URLなど、情報につきましては、交換ができますように、メモなどの形で御持参頂きますよう、お願いいたします。
なお当日は、ネットにつないだPCを用意する予定ですので、HPなどはその場で見ることができます。

第100回例会:記念シンポジウム「ドイツ語教育:過去・現在・未来」
日時:2005年12月 3日(土) 14:30 ~ (17:30)
場所:早稲田大学 西早稲田キャンパス8号館 411教室
内容:
第1部:講演会「ドイツ語教育:過去・現在」
講演者:
– 朝倉 巧 氏(元 東京工業高等専門学校)
– 橘 好碩 氏(國学院大学)
司会:
– 神谷 善弘(大阪学院大学)
第2部:パネルディスカッション「ドイツ語教育:現在・未来」
パネラー:
– 境 一三 氏(慶應義塾大学・日本独文学会ドイツ語教育部会長)
– 太田 達也 氏(慶應義塾大学)
– 西口 拓子 氏(東京外国語大学)
– 磯崎 康太郎 氏(明治学院大学)
司会:
– 米井 巌 氏(日本大学・日本独文学会関東支部長)
懇親会:早稲田大学政治経済学部第2会議室(18:15~)

第99回例会
日時:2005年 9月16日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:特集「海外国際学会報告」
1.「第13回 IDT 2005 Graz」 参加報告(要旨あり)
坂本昌子(慶應義塾大学院生)、細谷さおり(学習院大学院生)
2.「EUROCALL 2005 Krakau, Poland」参加報告
境 一三(慶應義塾大学)

第98回例会
日時:2005年 7月15日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:
1.中級ドイツ語授業における「聴き取り練習」考 - ドイツの語学・音声教材を取り込んだ擬似ドイツ空間を超えてー
小林英起子 (新潟大学)(要旨あり)
1ゼメスターという限られた時間数で、全学部向けに開講された中級ドイツ語授業の中で、日本人学習者が苦手とする聴き取り力を強化すべく、ワンポイント練習を過去3年間続けてきた。聴き取りの話題別に、ドイツの音声教材を揃えて実践練習にあててみた。聴き取りから入る情報は音のランデスクンデとして、留学に興味を持つ学習者には話題提供にもなる。
日本人向けの読解テキストの朗読と、ドイツの語学教材のギャップの橋渡しをするために、教師側がどのような準備をしたらよいのだろうか。15分の擬似ドイツ体験で可能な練習と、目標設定、学生の反応、評価の問題を中心に報告してみたい。
2.Kontakt, Sprachpraxis, Motivation - Das Video-Tandem-Projekt am SFC
Marco Raindl, Keio-Universitaet SFC (Shonan-Fujisawa-Campus)(要旨あり)
In dem Vortrag wird das Video-Tandemprojekt SFC – TU Dresden vorgestellt, in dessen Rahmen sich Deutsch- und Japanischlernende der jeweiligen Seite zu Videochats im Internet treffen. Der Vortrag beschreibt Zielsetzung und Ablauf des Projekts, stellt die technische Seite sowie Arbeitsmaterialien vor und versucht eine erste Evaluation.

第97回例会
日時:2005年 3月18日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 314・315教室
内容:今回は、教授法関係のテキストの読書会形式となります。
Bernd Rüschoff: Poetic Pam Revised: zur Nutzung elektronischer Texte.
In: Claudia Riemer(Hrsg.): Kognitive Aspekte des Lehrens und Lernens von Fremdsprachen. Festschreift für Willis J. Edmondson. Gunter Narr. Tübingen 2000.
担当:織田晶子(ルーテル学院大学)
Rüschoff教授 -Prof. Dr. Bernd Rüschoff (Universität Duisburg-Essen)- は、今月末に開かれる、ドイツ語教授法ゼミナールの招待講師です。今回の教授法ゼミナールのテーマは、 Informations- und Kommunikationstechnologie (ICT) beim Fremdsprachenlernenです。今回の例会で扱う論文は、このゼミナールの参考文献に挙げられている論文の一つです。

第96回例会
日時:2005年 1月21日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:
1.ドイツ語自律学習教材『サッと独作!』 ―作成とパイロット調査について―
加藤周作,石司えり(慶應義塾大学院)(要旨あり)
SFCドイツ語教材開発研究プロジェクトでは西村則久氏による英作文自動添削システム「サッと英作!」をもとに、ドイツ語版「サッと独作!」を作成した。この「サッと独作!」はドイツ語学習の補助教材としてSFCドイツ語の履修者向けに開発され、2004年度春学期、試験的に運用された。
今回の発表では「サッと独作!」を作成した目的、および作成する過程で生じた問題点、課題点などを述べ、2004年7月にドイツ語履修者対象に行ったパイロット調査の結果を報告する。
また同時にWEB上の自律学習教材についての考察を行う。
2.ドイツ語教育担当教員ドイツ派遣プログラムの研修報告 -Landeskundeとドイツ語の授業-
正木 晶子(上智大学)
昨年の8月、ミュンヘンで2週間にわたって行われたドイツ語教員研修ゼミナールに参加した。ミュンヘンとバイエルン地方の「革新と伝統 (Innovation und Tradition)」というテーマで、体験的に学ぶ地域性をどのようにドイツ語の授業に展開していくのか、という点に重点が置かれていた。
今回はそのゼミナールの概要を報告し、日本ではあまり取り入れられていないLandeskundeに基づいたドイツ語教育の側面について考察したい。

第95回例会
日時:2004年11月19日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 314教室
内容:
1.ドイツ派遣教員研修 “Unterrichtsprojekte mit dem Internet”
時田伊津子(東京外国語大学)
この夏,ドイツ語担当教員ドイツ派遣プログラムで,ゼミナール“Unterrichtsprojekte mit dem Internet”に参加した。今回は,その概要を報告し,ドイツ語教育におけるコンピュータやインターネットの活用法(Internetprojekte, WebQuestsなど)を紹介する。また,それぞれの利点,必要条件などを検討した上で,日本のドイツ語教育での応用の可能性を探る。
2.ドイツ語情報処理 -学生のコンピューター・リテラシーの向上をめざして-
宮谷 尚実(立教大学)(要旨あり)

第94回例会
日時:2004年 9月24日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 301教室
内容:
1.公文式ドイツ語教室と教材開発の可能性について
磯崎康太郎(上智大)(要旨あり)
公文式ドイツ語教室では、学習量と学習速度を自己決定する、自らの手で学習の記録を残し、それを自己反省に役立てるといった形で、自立的学習が実践されていると考えられる。そうした自立的学習のために開発された教材は、反復効果によって学習内容の定着が図られている点等に長所がみられるが、動機付けの観点から検討すれば、改良の余地も残されている。こうした公文式の教材と実践を参考にしながら、大学の外国語教育における教室外学習活動と教材開発の可能性を考察したい。
2.夏期ドイツ派遣研修の報告
松岡幸司(立教大)
この夏、文部科学省と東京ドイツ文化センター共催の平成16年度夏期ドイツ派遣研修で、ミュンヘンで行われた Unterrichtsprojekte をテーマとしたゼミナールに参加した。今回はその概要を報告すると共に、日本におけるドイツ語教育の枠組みの中で Unterrichtsprojekt という手法を展開するための可能性について、そのコンセプトと実践について考察・検討したい。

第93回例会
日時:2004年 5月21日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:
1.『スツェーネン 2』を使用した授業の報告~第2外国語における中級ドイツ語の可能性~
堤 那美子(上智短大)(要旨あり)
2.(上記報告の後、ワークショップを行いました)

第92回例会
日時:2004年 1月23日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:
1.間接引用文を導入する動詞sagenと前置詞zuの有無
中島 伸(日本大学)(要旨あり)
2.初級ドイツ語教材分析・教授法の視点から
栗田圭子(上智大学)(要旨あり)

第91回例会
日時:2003年 11月21日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:ワークショップ:ドイツ語の授業における(ドイツ語の)歌の活用
授業の合間にドイツ語の歌を聞かせてPauseの時間としたり、授業に対して学生に興味を持たせるということは、多くの教師が行っていることだろう。しかし、それが単なるPauseや文化の紹介に終わってしまってはもったいない。そうした、学生の興味をひきそうなことを授業内容に結びつけることで、授業、そしてドイツ語に対する学生のモティヴェーションを高めることができれば、リラックスタイムと学習内容が結びつき、より効果的な授業運営が可能となるのではないか?
そのような視点から、リラックスタイムと学習内容を結びつけた形でドイツ語の歌をより有効に活用するための試みをワークショップとして参加者に体験してもらうと共に、その利用法について話し合う場としたい。

第90回例会
日時:2003年9月19日(金) 18:30 ~ 20:30
司会:谷澤優子(日本大学)
内容:
1.ゲーテ・インスティトゥートの新しい教材、テスト及び今後の催し物について
ライナー・ブーツ(東京ドイツ文化センター)
2.夏期ドイツ派遣研修の報告
末松淑美(国立音楽大学)(要旨あり)

第89回例会
日時:2003年7月18日(金) 18:30 ~ 20:30
内容:特集「ドイツ語の大学入試を考える」
司会:合田 憲(姫路獨協大学)
1.大学のドイツ語入試について―ドイツ語受験の体験から―
小原 力(湘南学園高校・一橋大学学生)(要旨あり)
2.センター入試(ドイツ語)分析 ― 1998~2003
米井 巌(日本大学)

第88回例会
日時:2003年5月16日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:
1.ケータイ若者ことば - 日独対照研究の一事例として
渡辺 学(立教大学)(要旨あり)
2.「ヘルツリッヒ・グリューセ ~ドイツ語発見展」について
ライナー・ブーツ(東京ドイツ文化センター)
3.総会
主な内容
・報告(活動報告、会計報告、その他)
・協議(今後の活動について、その他)
・その他

第87回例会
日時:2003年1月24日(金) 18:30 ~ 20:30
場所:東京ゲーテインスティトゥート 207教室
内容:
1.Tangramを使った「第2外国語としてのドイツ語」初級コースについて
島 憲男(上智大学)(要旨あり)
2.ベルリン・ヨーロッパ学校をモデルとした相互的言語教育の提案
安井 綾(慶應義塾大学大学院生)(要旨あり)